BELPOREシリーズは、真空から414MPaまでの水銀圧入測定により、1mmから3.6nmの範囲の多孔性材料の細孔を正確かつ迅速に評価することが可能です。さらに、比表面積、密度および粒子径分布などの評価が可能な最先端の機器です。 多孔質材料のキャラクタリゼーションにおいて、細孔径、細孔容積ならびに空隙率などの情報を得ることは非常に重要です。水銀ポロシメータは、材料内のアクセス可能なメソおよびマクロポアの細孔径分布評価に広く利用されています。 多孔性材料への濡れ性がない水銀を用いて、圧入した量から細孔容積を、また、Washburn式を用いて、印加圧力に対する細孔径を得ることができます。 Microtracは、粒子径評価とガス吸着分野における最先端のソリューションカンパニーとして、新たに、水銀ポロシメータをラインナップに追加しました。これにより、粉粒体の広範囲な評価が可能となりました。
Microtrac独自のディラトメータ縦置設置を採用したことで、前処理時の試料飛散防止、測定時の水銀漏出を最小化し、安全で正確にミクロンオーダーまで多孔性材料(シリカ・カーボン材料)の細孔構造評価を可能としました。
Microtracはさまざまな細孔範囲をカバーする3種の水銀ポロシメータをラインナップしています
スタンダード | プロフェッショナル | UMP (ウルトラマクロポア) |
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キャピラリ径 | 3 mm // 6 mm | 3 mm | 6 mm |
サンプルタイプ | 粉末;固体 | 粉末;固体 | 粉末;固体 |
最大サンプルサイズ 固体状態 (D x H) |
12 x 46 mm // 25 x 25 mm | 11 x 35 mm | 25 x 25 mm |
対応機種 | LP, MP, HP // LP, MP | LP, MP, HP | LP |
容積 | 15 cm3 // 35 cm3 | 8 cm3 | 50 cm3 |
BELPOREシリーズのソフトウェア“PoreInspect”は、さまざまな機能を備えています。本ソフトウェアは、LAN 経由で最大4台の装置を1台のPCで制御し、各パラメータを個別にリアルタイムに変更することができます。また、ブランク値の圧縮補正、試料の圧縮率補正を行うことで、より信頼性の高い結果が得られます。さらに、豊富な解析ツールにより、細孔モデルの選択や、各種グラフやヒストグラム表示、重ね書き、統計評価、メソッド作成、データエクスポートなどが可能です。
解析項目
・細孔径分布(微分、積分)
・細孔容積
・平均細孔径、メディアン径、最頻細孔径(モード径)
・粒子径分布(繰返し測定により正確な粒子径分布可)
・バルクおよび見かけ密度
・気孔率(別途、真密度測定が必要)
・比表面積(4種の細孔モデルから解析)
・フラクタル次元解析による表面粗さ評価
化学物質
電池材料
陶磁器
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
機能 | LP: 脱気、Hg充填、ポロシメトリ― MP および HP: ポロシメトリ― |
圧力範囲 | LP: 真空 - 450 kPa MP: 0.1 - 228 MPa HP: 0.1 - 414 MPa |
圧力分解能 LP | 0.001 kPa(測定範囲:真空~0.1 kPa) / 0.01 kPa(測定範囲0.1~450 kPa) |
圧力分解能 MP | 0.001 MPa( 測定範囲0.1~100 MPa) / 0.01 MPa( 測定範囲100~228 MPa) |
圧力分解能 HP | 0.001 MPa( 測定範囲0.1~100MPa) / 0.01 MPa( 測定範囲100~414MPa) |
容積精度 | 0.1% F.S.以下 |
細孔径 | LP: 180 - 3.25 µm (UMP: 1,000 - 3.8 µm) MP: 15 - 0.0065 µm HP: 15 - 0.0036 µm |
粒子径 | LP: 330 - 15 µm (UMP: 3,000 - 15 µm) MP: 40 - 0.015 µm HP: 40 - 0.01 µm |
検出可能な最大容量 | LP および MP: 0.5 cm³ - 2 cm³ HP: 0.5 cm³ |
圧力精度 | 1% F.S.以下 |
最大測定点数 | 10.000(侵入曲線) 10.000(排出曲線) |
重量 | LP: 55 kg MP および HP: 68 kg |
外形寸法 (W x D x H) | LP: 40 x 67 x 80 cm MP および HP: 40 x 67 x 80 cm |
BELPORE独自のP.A.S.C.A.L法(Pressurization with Automatic Speed-up and Continuous Adjustment Logic)とは、水銀の昇圧(降圧)速度の自動制御および最適な平衡判断の技術を表します。これにより、広い範囲の細孔径評価を短時間で正確に、1測定あたり最大20,000点までのデータ取得が可能となります。 また、ディラトメータの垂直設置を採用したことにより、水銀漏出リスクを抑え、静水圧を最小とした水銀圧入が可能となりました。低圧ポロシメータ「BELPORE LP」にウルトラマクロポアオプションを追加することで、1mmまでの細孔径評価が行えます。また、脱気圧力を任意に設定できるため、湿ったコンクリートや溶剤を含む多孔性材料であっても、含水率を一定にした測定が行えます。ガスも液体窒素も不要なため、ランニングコストを大幅に削減することができます。
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