"BELSORP MAX X":コンパクトながらも多彩な吸着評価を! 高性能・高品質な吸着評価を省スペースで実現
BELSORP MAX Xは、各種材料の比表面積、細孔径分布、各種ガス・蒸気吸着量、化学吸着量の評価が可能な高精度ガス・蒸気吸着量測定装置です。
極低圧領域からの吸着等温線測定により、マイクロ孔からのBET比表面積・細孔分布評価、有機蒸気や水蒸気吸着等温線測定により、親水性/疎水性、酸性・塩基性などの表面特性評価、水素、メタンなどのガス吸着量、吸着速度を幅広い温度、圧力範囲で測定可能です。
これらの評価を実現するために、高精度の圧力センサーならびに表面腐食等を防ぐために電解研磨したマニホールドブロックを50℃(オプション:80℃)の一定温度に保った空気恒温槽内に設置しています。さらに、高真空でのリークや放出ガスを最小限に抑えるために空圧バルブを採用しています。また、各部材の最適化により、コンパクトかつ品質の高い機器へと進化しました。
新世代BELSORPシリーズの共通制御ソフトウェアBELControlでは、操作アイコンを採用することで、直感的な操作が可能となり、高精度なデータをより簡単に評価可能です。
また、GDO(Gas Dosing Optimization)により、過去に測定した吸着等温線データをもとに、最適な測定条件を自動作成することで、だれでも簡単に、短時間で正確な等温線評価を実現できます。測定データを利用して、専用解析ソフトウェアBELMasterを用いて、より高度な材料評価が可能となります。
本製品は成形体、ペレット、微粉末など様々な材料形態に対応し、ISO 9277、15901-2、18852に準拠しています。
商品動画
設置スペースを抑えることで、ラボスペースを最大限に活用できます!【当社比50%】
フリースペース連続測定法(AFSMTM):全BELSORPシリーズにて最高レベルの再現性を
フリースペース連続測定法(AFSMTM)は、再現性の高い吸着等温線測定が可能な技術です。これは、サンプルセルのフリースペースを吸着測定時に使用する冷媒(液体窒素や液体アルゴン)の液面レベル制御により一定にするのではなく、冷媒蒸発によるフリースペースの変動を実測する画期的な方法です。これにより、再現性に寄与する下記環境要因をも最小化する効果があります。
蒸気吸着オプション
BELSORP MAX Xでは、圧力センサー、バルブ、マニホールドならびにガス、蒸気供給ライン等は、50℃の空気恒温槽(オプション:80℃)内に設置されています。高精度な温度制御により、測定系内での吸着質の凝縮を防ぎ、様々な蒸気吸着測定が高湿度(P/P0=~0.95@40 °C)まで可能です(MAX X-HTモデルは70 °Cまで)。親水性/疎水性などの表面特性評価や水蒸気吸着量、VOC吸着量、またこれらの吸着速度評価に利用できます。
BELSORP MAX X-HTは、標準モデルよりも高温での各種蒸気(水蒸気、VOCなど)吸着量および吸着速度を評価でき、同時にBET比表面積・細孔分布も評価可能な製品です。マニホールドブロックは80℃一定に保たれているため、より広範なアプリケーションに適しています。
BELSORP MAX X-HPは、BET表面積、細孔径分布、蒸気吸着だけでなく、液体窒素温度から高温まで最大900kPaまでの高圧ガス吸着、吸着速度の評価が可能な製品です。この装置はカーボンニュートラルなどのアプリケーション分野で活用されています。
BELSORP MAX Xは、研究開発用途として最大3検体同時に測定可能な高精度モードと、品質管理用途として最大4検体同時に測定可能な多検体モードを備えています。
高精度モードでは、ミクロ孔から評価可能な高精度圧力センサー(0.0133 kPa、1.33 kPa、133.3 kPa)を使用し、P/P0 = 1E-8~の吸着等温線測定によりBET比表面積や細孔分布を評価できます。
これに加えて、測定検体数の最大化を目的とした迅速BETモードがあり、20分でBET比表面積を評価することが可能です。
測定時間は、以下の2つの機能を利用することで約50~70%短縮することができます。
測定前に設置環境(供給ガスボンベの二次圧)に応じたガス導入速度を検出することで、各環境に応じた最適なバルブ制御により、測定時間の短縮が可能になりました。
様々な形状の吸着材(各種材料)のガス・蒸気吸着測定が可能です。専用の温度デバイスを使用して、幅広い温度範囲で前処理および吸着測定が可能です。
粉体用の標準試料管、ペレットや成型体用の専用試料管、さらに飛散しやすい微粉末用の専用試料管を用いて、簡単に吸着評価ができます。また、大気非暴露で測定可能な特殊試料管も提供可能です。
BELSORP次世代ソフトウェア”BELControl”は操作性を最優先に考え、労働生産性を向上させるための多くの機能を搭載しています。具体的には、操作アイコンを採用することで、より直感的な使用を可能としました。また、測定の実行、測定前の準備(ガスボンベの交換、マニホールドのパージ、液体吸着質の脱泡)等のいくつかの手順をステップごとにガイドしてくれます。このユーザーフレンドリーな機能により、経験の浅いユーザーでも簡単に利用できるようになっています。 経験の浅いユーザーには、試料情報、前処理条件の選択(外部で行う場合は、省略可能)、測定範囲の設定等、簡単な操作で測定可能です。 経験値が高いユーザーには、前処理条件、測定点、ガス導入量設定、平衡判断、リークチェックなど、ユーザーによる独自の詳細な設定が可能なため、測定ニーズに合わせたカスタマイズ評価が可能です。
BELCONTROL | ||
迅速BET評価 | あり | BET多点法による比表面積を20分以内で評価 |
Heガスフリー吸着等温線測定 | あり | 通常必須のHeガスを不要とした高精度吸着等温線測定 |
吸着速度評価 | オプション | 拡散係数、物質移動係数評価のための吸着速度測定 |
吸着等温線データのドラッグ&ドロップにより、さまざまなデータ解析が可能です。グラフの重ね書き、X軸およびY軸のスケールの拡大・縮小、単位変換、マーカーの形状や色の変更が簡単に行えます。各データ色を個別に設定することで、同じ色で異なる解析プログラム結果を表示でき、視認性の高い解析が可能です。解析結果のウィンドウを保存でき、PCをシャットダウンしても、再起動すれば保存した状態から再度解析が可能です。解析結果はドラッグ&ドロップで簡単にMS Excel形式に変換できます。
ルーチン解析機能により、同じ解析を繰り返し行う場合に便利です。tプロットやαsプロットの細孔分布解析のための参照等温線を独自に作成保存できます。右クリックによりあらゆる操作が可能です。シミュレーションによる細孔分布解析のためのBELSIMTM(NLDFT / GCMC)ソフトウェアが付属しています。
BELMasterTM解析プログラム
BELSORP MAX Xは、触媒、カーボン、ゼオライト、MOF・PCP、次世代電池、繊維、高分子材料、化学品、顔料、化粧品、磁性粉、分離膜、フィルター、トナー、セメント、セラミックス、半導体などの電子部品用材料分野における研究開発用途として、幅広く利用されています。
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
当社の測定器は、科学や研究における幅広い応用分野のベンチマークツールとして認められています。これは、科学出版物における広範な引用によって反映されています。以下に掲載されている記事をご自由にダウンロードし、共有してください。
仕様は一例です。まずご相談ください。
測定原理 | マノメトリック法 (定容量法) + AFSM™/AFSM™2 |
吸着ガス | N2, Ar, Kr, CO2, H2, O2, CH2, NH3, NO, CO, ブタン、その他非腐食性ガス |
吸着質(蒸気) | H2O, MeOH, EtOH, C6H6, その他非腐食性蒸気 |
ガスポート | 3 (最大12ポートまで追加可能) |
測定検体数(ガス吸着等温線測定時) | MAX X: 最大4検体同時測定 MAX X-HT: 最大4検体同時測定 MAX X-HP: 最大3検体同時測定 |
測定範囲 (比表面積) | 0.01 m2/g ~ (N2) 0.0005 m2/g ~ (Kr) |
測定範囲 (細孔径分布) | 0.35 - 500 nm |
測定範囲(ガス吸着等温線) | MAX X: P/P0 = 1E-8~0.997 (N2@77.4K, Ar@87.3K) MAX X-HT: max. P/P0 = 1E-6~0.997 (N2@77.4K, Ar@87.3K) MAX X-HP: P/P0 = 1E-8~0.997 (N2@77.4K, Ar@87.3K) |
測定範囲 (蒸気吸着等温線) | MAX X: P/P0 = ~0.95 @40°C MAX X-HT: P/P0 = ~0.95 @70°C MAXX-HP: P/P0 = ~0.95 @40°C |
測定範囲(高圧ガス吸着等温線) | MAX X: - MAX X-HT: - MAX X-HP: 10Pa~900kPa |
圧力センサ(1 MPa:7500 Torr) | MAX X: - MAX X-HT: - MAX X-HP: 1 台 |
圧力センサー (133 kPa: 1000 Torr) | MAX X: 6 台 MAX X-HT: 6 台 MAX X-HP: 5 台 |
圧力センサー (1.33 kPa: 10 Torr) | MAX X: 最大 4 台 MAX X-HT: 4 台 MAX X-HP: 3 台 |
圧力センサー (0.0133 kPa: 0.1 Torr) | MAX X: 最大 3 台 MAX X-HT: - MAX X-HP: 2 台 |
空気恒温槽温度 | MAX X: 50°C MAX X-HT: 80°C MAX X-HP: 50°C |
真空計・真空ポンプ | コールドカソードゲージ (オプション) ターボ分子ポンプ + ロータリーポンプ (もしくは ダイアフラムポンプ) |
測定温度 (デュワー瓶) | 液体窒素、液体アルゴン; 保持時間: 80 時間 |
測定温度 (ヒーター) | 50 ~ 550°C |
測定温度 (水槽) | -10 - 80°C (要:恒温循環機) |
寸法 (W x H x D) | 360 x 870 x 590 mm |
重量(メインユニット) | 50 kg |
ユーティリティ(ガス) | Heガス・吸着ガス: 0.1MPa (G) 継手: 1/8" SWG バルブ駆動用圧縮空気: 0.5 - 0.6 Mpa (G) 継手: 1/4" ワンタッチコネクター |
ユーティリティ (電源) | AC 100 - 240 V/400W (真空ポンプ含まず) |
CE認証 | あり |
ソフトウェア動作環境 | OS Windows10 メモリー 2 GB 以上、ハードディスク 5 GB 以上 |
モニタ必要スペック | Full HD モニタ推奨 |
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