分散安定性は、スラリー、コロイド、エマルジョンの開発や品質管理にとって、最も重要なパラメータのひとつです
スラリー、コロイド、エマルジョンのような分散液の安定性を評価するには、沈降、クリーミング、凝集、合一などの物理現象を検出すると同時に数値化する評価方法が必要です。
TURBISCAN AGSは、スラリー、コロイド、エマルジョンの開発期間を短縮し、大量のサンプルの品質管理を行うために開発された、ハイスループットの分散安定性評価装置です。
TURBISCAN AGSは、大量のサンプルを評価するための最適な装置です。24時間365日、人の手を介さずに稼働し、大量のサンプルの分散安定性評価を自動で行うことができます。
TURBISCANはスラリー、コロイド、エマルジョン、泡状サンプルなどの分散安定性評価にご使用いただけます。
TURBISCANシリーズは塗料およびコーティング、バッテリー、化学製品、石油およびガス、化粧品、飲料、食品、製薬、農薬など、様々な分野で使用されています。
エマルジョン
サスペンション
コロイド粒子 & ナノ粒子
TURBISCAN技術を用いる事で、迅速かつ高い信頼性で分散状態の変化を数値化することが可能です。
分散状態の変化を目視で評価することもありますが、目視評価では分散状態の変化を数値化することはできず、またヒューマンエラーも避けられません。TURBISCANを用いる事で、沈降やクリーミング、粒子径の変化など分散状態の変化を数値化することができます。さらに目視に比べ感度が高く、短時間での評価が可能です。
希釈したり、遠心分離などの外部ストレスを与えることなく測定できるため、実際の保存環境下における分散状態の変化をそのまま評価することができます。
そのため、複雑なスラリーや製剤の分析に最適で、サンプルの分散安定性に関する評価を迅速かつ正確に行うことが可能です。
TURBISCANはエマルジョン系での液滴移動とクリーミング挙動の測定にも優れた性能を発揮します。
先ず、希釈を必要とせず、そのままのサンプルを測定可能で、液滴移動を短時間で定量的に評価することができます。さらに、移動速度の測定が可能で、測定サンプル同士の比較を容易にするため、液滴サイズと濃度が多様なエマルジョンの分析に最適です。
TURBISCANが提供する液滴移動に関する詳細なデータに基づいて、研究者は調製条件や処理条件の改善を行うことが可能です。
エマルジョンの分析にTURBISCAN技術を使用することで、目視評価など従来の方法と比較して、より迅速で正確、かつ信頼性の高い結果を得ることができます。
TURBISCANは、スラリーやコロイド系の物理的安定性を高精度かつ短時間で評価するための最先端技術です。
高粘度のサンプルにも適用可能で、多くの場合、希釈せずにそのまま測定できます。
ISO TR13097に準拠したこの技術により、分散安定性を迅速に評価でき、データに基づいた信頼性の高い意思決定が可能です。目視に頼らない革新的なソリューションで、効率的な分析を実現します。
これまで、エマルジョンや製剤の分散安定性の評価は主に目視評価によって行われてきました。目視評価では時間がかかり、ヒューマンエラーが避けられません。その上、目視による分散状態の評価は合格/不合格の判定のみに限られることがほとんどです。これでは面活性剤や安定剤の濃度など、目的の分散安定性を達成するための最適な条件を決定することはできません。
TURBISCANは、分散安定性の評価時間を大幅に短縮するだけでなく、分散状態の変化を数値化し(TSI)、マッピング表示を行うことができます。これによって、より分散安定性が高く、コストが低い、最適な製品を作るための客観的な検討を行うことができます。
分散安定性試験や長期保存試験は、医薬品や薬剤の品質と安全性を保証するために不可欠です。ワクチンや、塗り薬など非経口製剤における分散状態の変化は、製品の有効性や患者の安全性に重大な影響を与える可能性があります。
さまざまな技術がある中で、TURBISCANは"in-situ"、無希釈、非破壊での測定を可能にし、分散状態の変化を迅速に検出することで検証時間を短縮化します。研究開発や品質管理において、TURBISCANは正確な定量的データを提供し、迅速かつ適切な意思決定をサポートします。特に注射用製剤や非経口製剤などの安定性と再分散能力の研究において重要な役割を果たし、分散状態とその変化に関する深い知見を研究者に提供します。
自動車や情報通信機器、環境対応等のため、エネルギー貯蔵とバッテリーに対する需要は指数関数的に増加しています。リチウムイオンバッテリーは最も広く使用されている電池であり、その開発と製造における重要なステップのひとつが、バッテリー品質を決定づけるスラリー配合です。
電極スラリーは通常、高濃度かつ黒色(高濃度カーボンブラックによる)であるため、従来の光散乱技術による評価は困難であり、大幅な希釈が必要でした。TURBISCANは、これらのスラリーの安定性の評価にも使用され、電極スラリーの配合最適化、生産試験、そして新しい材料の研究に貢献しています。
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
ハイスループット解析を実施する場合、大量のサンプルの正確な測定と、生成された大量のデータを処理するためのソフトウェアが不可欠です。
TURBISCAN AGSには大量のサンプルの測定を確実に行うためのTURBISOFT AGS、データの解析(データ解釈、分散安定性の比較、レポートの作成)を行うためのTURBISOFT、計2つのソフトウェアが付属しています。
TURBISOFT AGSは大量のサンプルの測定条件を簡単に設定できるよう設計されており、直感的に測定条件の設定が可能です。
TURBISOFTは測定結果を解析し、レポートの出力が可能なソフトウェアで、これも直感的に使用できるよう設計されています。
これら2つのソフトウェアにより、大量のサンプル測定とデータ解析を確実に実施する事が可能となります。
TURBISCAN AGSには分散安定性のハイスループット評価に必要なすべての機能が備わっています。
当社の測定器は、科学や研究における幅広い応用分野のベンチマークツールとして認められています。これは、科学出版物における広範な引用によって反映されています。以下に掲載されている記事をご自由にダウンロードし、共有してください。
データ取り込み間隔 | 40 µm |
サンプル管理機能(バーコード) | あり |
CE認証 | あり |
寸法 | 145 x 75 x 85 cm |
関連規格 | ISO/TR 13097:2013, ISO/TR 18811:2018, ISO/TS 22107:2021, ISO/TS 21357:2022 |
検出可能な粒子径範囲 | 10 nm - 1 mm |
測定原理 | 静的多重光散乱法 (SMLS) |
粒子径分布 | Yes (additional software required) |
スロット数 | 1(オートサンプラー:54検体) |
標準ラテックス粒子による再現性/繰り返し精度 | +/- 0.05% / 0.05% |
サンプル濃度 | 0.0001 - 95% v/v |
試料の量 | 20 mL |
ソフトウェア | Turbisoft AGS |
温度調整範囲 | 室温+5°C - 60°C |
重量 | 50 kg |
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