TURBISCAN TOWERは、6検体のサンプルを測定できるように設計された分散安定性評価装置で、TURBISCANシリーズの最上位モデルです。静的多重光散乱(SMLS)技術により、エマルジョン、懸濁液、泡状サンプルの分散安定性を迅速かつ高精度に測定します。
TURBISCAN TOWER は 6 つの測定スロットを備えているため、サンプル同士の比較や多検体測定を柔軟に実施することが可能です。また、(高濃度あるいは黒色検体も含む)様々なサンプルに対して、分散安定性評価が可能です。沈降、凝集、クリーミング、合一など分散液の経時的な変化が、迅速かつ正確に検出・数値化されます。
SMLS技術により測定時間を短縮するだけではなく、80°Cまでの加熱温調機能を利用した加速試験が可能です。また、希釈せず、外部ストレス(遠心力等)を加えることもなく、サンプルをそのままの状態で測定することができます。測定はISO(ISO TR13097、ISO TR 18811)に準拠しています。
測定結果はソフトウェアに保存され、モニター画面にシンプルなカラーコードで表示されるため、サンプルの分散安定性を直感的かつ簡単に読み取ることができます。TURBISCAN TOWERは、分散液の配合を時間・コスト効率良く設計・改善・検証することを可能にし、数値データに基づいた迅速な意思決定を支援します。
TURBISCANはスラリー、コロイド、エマルジョン、泡状サンプルなどの分散安定性評価にご使用いただけます。
TURBISCANシリーズは塗料およびコーティング、バッテリー、化学製品、石油およびガス、化粧品、飲料、食品、製薬、農薬など、様々な分野で使用されています。
エマルション
サスペンション
コロイド粒子 & ナノ粒子
TURBISCAN技術を用いる事で、迅速かつ高い信頼性で分散状態の変化を数値化することが可能です。
分散状態の変化を目視で評価することもありますが、目視評価では分散状態の変化を数値化することはできず、またヒューマンエラーも避けられません。TURBISCANを用いる事で、沈降やクリーミング、粒子径の変化など分散状態の変化を数値化することができます。さらに目視に比べ感度が高く、短時間での評価が可能です。
希釈したり、遠心分離などの外部ストレスを与えることなく測定できるため、実際の保存環境下における分散状態の変化をそのまま評価することができます。
そのため、複雑なスラリーや製剤の分析に最適で、サンプルの分散安定性に関する評価を迅速かつ正確に行うことが可能です。
TURBISCANはエマルジョン系での液滴移動とクリーミング挙動の測定にも優れた性能を発揮します。
先ず、希釈を必要とせず、そのままのサンプルを測定可能で、液滴移動を短時間で定量的に評価することができます。さらに、移動速度の測定が可能で、測定サンプル同士の比較を容易にするため、液滴サイズと濃度が多様なエマルジョンの分析に最適です。
TURBISCANが提供する液滴移動に関する詳細なデータに基づいて、研究者は調製条件や処理条件の改善を行うことが可能です。
エマルジョンの分析にTURBISCAN技術を使用することで、目視評価など従来の方法と比較して、より迅速で正確、かつ信頼性の高い結果を得ることができます。
TURBISCANは、スラリーやコロイド系の物理的安定性を高精度かつ短時間で評価するための最先端技術です。
高粘度のサンプルにも適用可能で、多くの場合、希釈せずにそのまま測定できます。
ISO TR13097に準拠したこの技術により、分散安定性を迅速に評価でき、データに基づいた信頼性の高い意思決定が可能です。目視に頼らない革新的なソリューションで、効率的な分析を実現します。
これまで、エマルジョンや製剤の分散安定性の評価は主に目視評価によって行われてきました。目視評価では時間がかかり、ヒューマンエラーが避けられません。その上、目視による分散状態の評価は合格/不合格の判定のみに限られることがほとんどです。これでは面活性剤や安定剤の濃度など、目的の分散安定性を達成するための最適な条件を決定することはできません。
TURBISCANは、分散安定性の評価時間を大幅に短縮するだけでなく、分散状態の変化を数値化し(TSI)、マッピング表示を行うことができます。これによって、より分散安定性が高く、コストが低い、最適な製品を作るための客観的な検討を行うことができます。
分散安定性試験や長期保存試験は、医薬品や薬剤の品質と安全性を保証するために不可欠です。ワクチンや、塗り薬など非経口製剤における分散状態の変化は、製品の有効性や患者の安全性に重大な影響を与える可能性があります。
さまざまな技術がある中で、TURBISCANは"in-situ"、無希釈、非破壊での測定を可能にし、分散状態の変化を迅速に検出することで検証時間を短縮化します。研究開発や品質管理において、TURBISCANは正確な定量的データを提供し、迅速かつ適切な意思決定をサポートします。特に注射用製剤や非経口製剤などの安定性と再分散能力の研究において重要な役割を果たし、分散状態とその変化に関する深い知見を研究者に提供します。
自動車や情報通信機器、環境対応等のため、エネルギー貯蔵とバッテリーに対する需要は指数関数的に増加しています。リチウムイオンバッテリーは最も広く使用されている電池であり、その開発と製造における重要なステップのひとつが、バッテリー品質を決定づけるスラリー配合です。
電極スラリーは通常、高濃度かつ黒色(高濃度カーボンブラックによる)であるため、従来の光散乱技術による評価は困難であり、大幅な希釈が必要でした。TURBISCANは、これらのスラリーの安定性の評価にも使用され、電極スラリーの配合最適化、生産試験、そして新しい材料の研究に貢献しています。
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
TURBISOFTはデータ解析(データ取得、解釈、エクスポート等)のための、TURBISCANシリーズ専用のソフトウェアです。TURBISOFTは直感的なデータ分析が可能で、お客様のデータ分析の短時間化と効率化に貢献します。
使いやすい標準セル(30ml)から小容量セル(最小2ml)、高粘度サンプル用セルなど、ニーズに応じて幅広くご用意しています。
当社の測定器は、科学や研究における幅広い応用分野のベンチマークツールとして認められています。これは、科学出版物における広範な引用によって反映されています。以下に掲載されている記事をご自由にダウンロードし、共有してください。
サンプル管理機能(バーコード) | あり |
CE認証 | あり |
寸法 | 38 x 45 x 90 cm |
Displacement interval max. resolution | 5 µm |
関連規格 | ISO/TR 13097:2013, ISO/TR 18811:2018, ISO/TS 22107:2021, ISO/TS 21357:2022 |
検出可能な粒子径範囲 | 10 nm - 1 mm |
測定原理 | 静的多重光散乱法 (SMLS) |
粒子径分布 | Yes (additional software required) |
スロット数 | 6 |
標準ラテックス粒子による再現性/繰り返し精度 | +/- 0.05% / 0.05% |
サンプル濃度 | 0.0001 - 95% v/v |
試料の量 | 2 - 20 mL |
Scan step resolution | 20 µm |
ソフトウェア | Towersoft |
温度範囲 | 4 - 80°C |
重量 | 51 kg |
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